
オールオンフォー治療の中で、仮歯のステップは治療の経過において欠かせない重要な期間です。
仮歯は単なるつなぎではなく、患者様の見た目の印象や生活のしやすさを大きく左右するものです。
外出や会話、食事など、日常生活において歯の見た目や使い心地はとても大切な要素であり、仮歯の完成度によって治療中の満足度は大きく変わります。
仮歯は一時的なものとはいえ、数ヶ月にわたって装着するケースも多いです。
長期間安心して使用するためには、見た目、噛み心地、破損時の対応といったポイントを事前に理解しておくことが大切です。
この記事では、オールオンフォーにおける仮歯の特徴、使用期間、見た目や注意点など、特に審美性の観点からわかりやすく解説していきます。
治療を検討されている方や、すでに治療中の方にとって、役立つ情報をまとめています。
オールオンフォーの仮歯って
どんなもの?

治療直後から使える仮歯
オールオンフォーの仮歯は、インプラントを埋入したその日のうちに装着されることもあります。
これを即時荷重といい、治療のタイミングと同時に審美性と機能性を回復できます。治療直後から会話や食事ができるようになるという点が大きなメリットです。
外見への影響を心配せずに日常生活を送れるため、仕事を休めない方や人前に出る機会が多い方にも適しています。
見た目が良い
仮歯とはいえ、ある程度の審美性が保たれており、日常生活で周囲の人に気づかれることは少ないとされています。
特に前歯部分は、人目に触れやすいため、色味や歯の形、並び方にまで配慮した設計が行われます。
歯の大きさや形状も顔貌になじむように仕上げられており、見た目へのストレスを最小限に抑えてくれます。
素材は軽く柔らかめのレジン系
仮歯は最終的な人工歯とは異なり、主にレジン系の比較的柔らかい素材で作られています。
これは、インプラントと骨がしっかりと結合するまでの期間に強い刺激が加わらないようにするためです。
素材が軽いため口腔内での違和感も少なく、短期的な使用には適した構造といえます。
ただし、耐久性には限界があるため、破損や摩耗には注意が必要です。
オールオンフォーの
仮歯の期間は?

即時荷重の場合
即時荷重とは、インプラントを埋入したその日に仮歯を装着する方法で、多くのオールオンフォー治療で採用されています。
この方法では、手術当日から歯の機能と見た目を取り戻すことができ、患者様の満足度も高くなります。
即時荷重の仮歯は通常3ヵ月〜6ヶ月ほど使用されます。特に、最終補綴物人工歯に向けての準備期間として重要なフェーズとなります。
それ以外の場合
骨の状態が不安定で即時荷重が難しい場合は、インプラントを安定させるために一定の治癒期間を設け、その後に仮歯を装着するケースもあります。
このような治療計画では、骨造成を伴う処置が含まれることもあり、仮歯の使用期間はそれらの治癒過程によって変動します。
短期使用となる場合もありますが、長期使用となる場合には、仮歯のメンテナンスや修理についてもしっかり確認しておくと安心です。
どんな見た目をしている?

パッと見では
本物の歯のように見える
仮歯は一時的なものとはいえ、近くでじっくり見ない限り人工歯と気づかれないほどの見た目です。
特に前歯部分は、自然に見えるよう形なども工夫されており、普段の会話や写真撮影でも問題がないことが多いです。
歯の形やバランスが整っている
仮歯は歯科技工士が患者様一人ひとりの口腔内の形に合わせて製作するため、歯並びや大きさのバランスが整っています。
口を開けた時や笑った時も、美しく見えるように設計されています。
歯肉との境目も自然に見える
仮歯と歯肉の境目は、できる限り自然に見えるように工夫されています。
色味やラインの調整により、仮歯という印象を与えないよう配慮されています。
ただし光沢や材質の質感には
限界も
見た目は自然に見えても、最終的な人工歯と比べると光沢や質感に若干の違いがあるため、照明の当たり方などで違和感が出る場合もあります。
特に審美的こだわりが強い方は、この点も事前に把握しておくとよいでしょう。
本番の人工歯のお手本になることも
仮歯のデザインは、最終的な人工歯を製作する際の貴重な参考になります。
見た目や噛み合わせ、発音のしやすさなどを実際に使用しながら確認できるため、気に入った点はそのまま本番に反映することが可能です。
また、仮歯を使っている間に気になった点を記録しておけば、細かな微調整にも対応しやすくなります。
最終的に入れる
人工歯とどう違うの?

素材が異なる
最終的な人工歯は、ジルコニアやセラミックなどの素材で作られます。
これに対して、仮歯は主にレジンを用いて作られており、やや柔らかく軽いのが特徴です。
耐久性が大きく異なる
仮歯はあくまで一時的な使用を前提に設計されており、長期間の使用には向いていません。
通常の食事には耐えられるよう作られていますが、硬いものを噛んだ際や強い衝撃が加わると破損するリスクがあります。
一方で、最終補綴物は10年以上の使用を前提に設計されており、咀嚼力や摩耗に対しても高い耐性を持っています。
セラミックやジルコニア製の人工歯は、天然歯に近い硬さと強度を持ち、経年劣化もしにくいのが特徴です。
噛み心地やフィット感の違い
仮歯は比較的簡易的に作られるため、噛み合わせや咀嚼時の感覚に若干の違和感を覚えることがあります。
対して、最終的な人工歯は患者様の咬合や顎の動きに合わせて精密に作られるため、より違和感のない噛み心地が得られます。
また、仮歯を使用している期間は、使用感や違和感を通じて問題点を洗い出す重要な期間です。
フィット感や使用感に関して気になる点があれば、この時点でしっかりと歯科医師に伝えておくことが、完成度の高い補綴物へとつながります。
見た目の透明感など
最終的な人工歯は、天然歯のような透明感や微妙な色のグラデーションを再現できるため、より自然で本物に近い見た目になります。
一方、仮歯は機能性や簡易性を重視して作られており、最終的な歯よりは単調な白さや質感に仕上がることもあり、光の当たり方や近距離で見るとやや人工的な印象を受けることもあります。
インプラントの仕組み・構造とは?もし破損があった時には

すぐに歯科医院に連絡する
仮歯が欠けた、割れた、外れたといったトラブルが発生した場合には、放置せず、できるだけ早く治療を受けた歯科医院に連絡しましょう。
仮歯の破損をそのままにしておくと、見た目の問題だけでなく、インプラント部分に負担がかかったり、骨との結合に影響したりすることもあります。
特に違和感や痛みを感じる場合は、速やかな対応が必要です。
応急処置は自己判断しない
仮歯が外れた場合、自分で接着しようと市販の接着剤などを使用するのは避けてください。
適切な処置を行わなければ、インプラントや歯肉にダメージとなってしまうリスクがあります。
また、誤った装着により噛み合わせが狂うと、咀嚼や顎関節に悪影響となる可能性もあるため、必ず歯科医師の判断を仰ぎましょう。
再製作も可能
仮歯が大きく破損した場合には再製作されることになります。
通常は数日で新しい仮歯が完成しますが、その間は見た目や噛む機能が制限される可能性もあります。
再作製時の対応内容について事前に確認しておくと安心です。
最終補綴までのスケジュールを
見直すことも
仮歯の破損が頻繁に起こるようであれば、使用環境や噛み癖に問題がある可能性も考えられます。
そのような場合、インプラントの安定状態や口腔内の状況を再確認した上で、最終的な人工歯の装着スケジュールを前倒しする、あるいは再設計するという判断がなされることもあります。
無理に仮歯で過ごし続けるより、最終段階に進めた方が良い場合もあるため、遠慮せず相談することが大切です。
仮歯だと
気づかれないことも多いが、
あくまで仮歯

オールオンフォーの仮歯は、審美的にも高いレベルで作られており、日常生活のなかで他人に仮歯だと気づかれることはほとんどありません。
とはいえ、あくまでも最終的な人工歯が入るまでの仮歯であり、長期間の使用を前提としたものではありません。
使用期間中は見た目にも噛み心地にも配慮されていますが、破損や摩耗のリスクがあること、そして素材や強度が最終補綴物とは異なることを理解しておくことが大切です。
仮歯の段階で見た目や咬合の違和感をしっかり確認し、必要な調整を行うことで、最終的な仕上がりも良くなります。
治療を成功させるためには、仮歯の期間も治療の一部として捉えることが大切です。
インプラントについて
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東京のインプラント専門家医 東京日本橋あさひ歯科では、インプラントに関する「60分相談(CT診断含む)」を実施しております。
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当院のインプラント総責任者・
担当医について

院長
藤井 政樹
東京医科歯科大学出身/
博士号取得ドクター
ITI公認インプラントスペシャリスト(認定医)
当院長はインプラント治療の専門家である『ITI公認インプラントスペシャリスト(認定医)』を有し、大学病院での研鑽と指導実績を持ちます。難症例にも対応可能な安全性・確実性を提供します。
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