歯が全てなくなってしまった場合、どの治療法を選ぶべきか分からず不安に感じてしまう方は多くいらっしゃいます。
全ての歯を失った場合、選択肢は総入れ歯かオールオン4になりますが、この2つの治療法にはどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、歯を全部失った場合に選べる治療法、オールオン4と総入れ歯の違い、メリット、デメリット、どの方にどの治療が合うのかまで解説します。
歯を失う原因
むし歯
むし歯の進行が深くなると根の中まで菌が侵入し、歯が保存できない状態になります。
一度に複数の歯がむし歯でダメになるケースもあり、治療を繰り返す中で残せる歯が少なくなっていき、最終的に全てを失うケースも珍しくありません。
歯周病
歯周病は歯を支える骨を溶かす病気であり、進行すると歯が自然に抜けてしまいます。
特に中高年では歯を失う理由のトップであり、気づかないうちに重症化し、最終的に全ての歯が抜けてしまうこともあります。
破折
歯の根が割れてしまうと修復が難しく、多くは抜歯が必要です。
事故などの外傷、硬い物を噛んだ時、噛み合わせの悪さ、過去の治療で弱くなっていたためなど、様々な理由で起こり、複数の歯が次々に破折して噛めなくなる方もいます。
歯を全部失った時の
選択肢は?
インプラント(オールオン4)
上顎、下顎に4本〜6本のインプラントを埋め込み、その上に全体の人工歯を固定する治療です。
1本に1本のインプラントではなく、少ない本数で全体を支える構造であるため、骨の状態が悪い方でも治療可能なことが多くなりました。
総入れ歯
歯肉と粘膜の吸着、筋肉の動きを利用してお口の中に固定する取り外し式の装置です。
保険診療であればどこの歯科医院でも受けられる、一般的な治療法です。
オールオン4のメリット
しっかり噛める
総入れ歯と異なり、インプラントが骨に直接固定するため、噛む力が圧倒的に強く回復します。
硬い物も噛めるようになり、食事に制限がある生活から解放される方が非常に多い治療です。
肉類、野菜、ナッツ類など総入れ歯では難しい食品も楽しめ、食事の満足度が向上します。
見た目が良くなる
歯と同時に失われがちな骨や歯肉のボリュームを補いながら人工歯を作るため、口元のハリが戻ります。
ほうれい線が薄くなる、頬がこけにくくなるなど、顔全体の印象にも良い影響が出ることがあります。
さらに固定式でしっかり安定するため、表情が変わっても動く心配もありません。
治療が短期間で完了する
オールオン4は骨のある部分を利用してインプラントを埋めるため、骨造成の必要がないケースが比較的多く見られます。条件が良ければ、手術当日に仮歯が入り、その日のうちに歯がある状態で生活を始めることができます。
長期間歯がない状態で過ごすストレスが少ない点も、大きなメリットです。
日常生活での不安が減る
総入れ歯のように外れるかもという不安がなく、食事、会話、笑顔など日常の動作すべてがスムーズになります。
口臭や食べ物の挟まりなどの悩みが減り、精神的な負担も小さくなります。
メンテナンスを適切に行えば長期間機能を維持できる点もメリットです。
オールオン4に歯茎がついている理由オールオン4の注意点
外科手術が必要
顎の骨にインプラントを埋める外科的処置が必要です。
術後は一時的に腫れや痛みが出る可能性がありますが、鎮痛剤や麻酔技術の進歩により、多くの方が無理なく治療を受けています。
それでも手術が苦手な方は慎重な判断が必要です。
費用が高い
総入れ歯と比べると、製作費がかかり、治療費は高額になります。
ただし、噛む力や見た目、快適さ、長期的な安定性を重視する方にとっては、コストパフォーマンスの良い治療です。
喫煙習慣、
全身疾患がある場合は注意
喫煙は血流を悪くし、インプラントの結合を妨げる要因となります。
また糖尿病、骨粗しょう症、重度の心疾患などがある場合も治癒能力が低下するため、成功率に影響が出る場合があります。
医科との連携や生活習慣の見直しが必要となります。
インプラント周囲炎に注意
固定式のため、汚れが溜まるとインプラント周囲炎のリスクがあります。
3ヵ月〜6ヵ月ごとのメンテナンスは必須で、怠るとインプラントの寿命が短くなる可能性があります。
また、インプラントは一体型の構造のため、一部分に問題が出ると修理、再手術などが大変なことも知っておきましょう。
総入れ歯のメリット
費用が比較的安い
保険診療でも作ることができるため、費用を最小限に抑えられます。
オールオン4や複数インプラントのような高額な治療費が不要で、まずは経済的に始めたいという方にとって良い選択肢になります。
外科処置が不要
手術が不要なため、心臓病や高血圧、糖尿病など全身疾患を抱える方でも治療が可能です。
血液をサラサラにする薬を服用している方や、手術に恐怖がある方でも受けやすい治療です。
短期間で作製できる
数回の通院で作れるため、時間が取れない方、高齢で長期治療が難しい方でも負担が少なく済みます。
抜歯が必要な場合も仮の入れ歯を使うことで見た目を維持しながら治療を進められます。
調整がしやすい
装着後に痛みや違和感が出ても、その場で調整してもらうことで改善できます。
加齢による骨の変化に合わせて調整できる柔軟性があり、生活に合わせて細かく対応できます。
自費診療、保険診療が選べる
保険診療の総入れ歯は費用を大幅に抑えられる一方で、自費診療では素材、人工歯の質、自然な見た目などを患者様それぞれの希望に合わせて決定できます。
予算や希望に応じて選択肢が広い点は大きなメリットです。
総入れ歯の注意点
噛む力が弱くなる
総入れ歯は歯茎に乗せて使うため、天然歯の20%〜30%ほどしか噛む力を発揮できません。
ステーキ、ナッツ、生野菜など硬い食品は噛みにくく、食事が楽しみにくいと感じる方もいます。
外れやすい、ズレやすい
下顎は特に保持が難しく、話している時や食事中にずれてしまうことがあります。
接着剤が手放せない、笑う時に不安がある、という悩みが生じることもあります。
顎の骨が痩せやすい
歯がなくなると顎の骨は刺激を失い、徐々に骨吸収が進み痩せていきます。
その結果、数年後には入れ歯が緩くなり、作り替えなければならないこともあります。
味や温度を感じにくいことがある
特に上の総入れ歯が口蓋を大きく覆うため、食べ物の温度、食感、味を感じにくくなる方がいます。
食事の楽しさが損なわれることがあり、慣れるまで時間を要する場合があります。
自費の総入れ歯の種類
について
金属床義歯
(コバルトクロム・チタンなど)
自費の総入れ歯で最も一般的なのが金属床義歯です。
床に金属を使用することで、 保険のレジン床よりも薄く、強く、快適に作ることができます。
金属床に使用される代表的な金属は次の通りです。
コバルトクロム合金
耐久性が高く、薄く仕上げやすい金属です。
長年義歯で使われてきた実績があり、費用と性能のバランスが良いため採用医院も多い素材です。
チタン
非常に軽く、金属アレルギーを起こしにくい素材です。
強度も高いため薄く仕上げても変形しにくく、長期間安定して使えるのが特徴です。
熱伝導性にも優れており、食べ物の温度が感じやすく食事の満足度が高いタイプです。
シリコーン義歯
入れ歯の内側に柔らかいシリコーンを使用したタイプで、歯肉が弱い方や痛みが出やすい方に適しています。
シリコーンがクッションの役割を果たし、噛んだときの痛みを減らせます。
密着性も高いため外れにくく、総入れ歯が痛くて使えない方に有効です。
インプラントオーバーデンチャー
という選択肢も
総入れ歯とインプラントの中間に位置する治療がインプラントオーバーデンチャーです。
これは、 2本~4本のインプラントを支台として使い、その上に取り外し式の入れ歯をしっかり固定する方法です。
総入れ歯よりも外れにくく、噛めるようになるため、「インプラントほど費用をかけられないが、入れ歯のストレスを減らしたい」という方に人気があります。
インプラントオーバーデンチャーとは?こんな方には
オールオン4がおすすめ
総入れ歯が合わない、噛めない
「総入れ歯を作ったけれど痛い、外れる、噛めない」といった悩みがある方には、固定式のオールオン4が大きな改善をもたらす可能性があります。
特に骨が痩せて吸着しにくい方や、下顎の義歯が安定しない方は入れ歯で限界を感じやすく、固定式になることで噛めない不安が軽くなるケースも少なくありません。
見た目を良くしたい
口元のハリ、若々しさ、見た目を求める方にはオールオン4が適しています。
骨や歯肉のボリュームを補えるため、歯だけでなく、口元全体が整います。
また、歯並びや色、形などを総合的にデザインできるため、自然な仕上がりを重視したい方や、長年のコンプレックスを改善したい方にも選ばれています。
毎日ストレスなく生活したい
入れ歯の取り外し、安定剤などを使うストレスを避けたい方には固定式であるオールオン4が向いています。
食事や会話のたびに外れる心配をする必要がなく、入れ歯特有のズレなどの悩みから解放され、毎日の生活がより快適になります。
長期的な安定性がほしい
総入れ歯は何度も作り直しが必要になる一方で、オールオン4は適切なケアを続ければ長期的に使用しやすい補綴物です。
インプラントが骨に固定されるため噛む力の維持がしやすく、しっかりとメンテナンスを行うことで将来にわたって安定した状態を保ちやすくなります。
オールオン4の寿命についてそれぞれのメリットを知って
選択する
歯を全部失った時の治療は、大きく分けて総入れ歯かインプラント(オールオン4)の2つです。
費用や身体への負担、見た目、噛む力、治療期間など、それぞれ特徴が異なります。
総入れ歯は費用が抑えられ、手術不要で取り入れやすい治療です。
一方、オールオン4はよく噛める、見た目が良い、快適さなどを重視する方に向いており、固定式で生活の質を向上させられる治療です。
どちらが正解というわけではなく、骨の状態、予算、生活スタイル、健康状態によって適した治療は異なります。
まずは検査と診断を受け、自分にとって最適な方法を選ぶことが大切です。
インプラントについて
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むりに治療を勧めることや、ご納得頂かないまま治療に進むといったことは一切ございませんので、リラックスして何でもお尋ねください。
「信頼できるインプラントの専門家医の意見が聞きたい」、「インプラントが上手い歯医者を探している」
「他院でインプラントを断られてしまった」という方も、どうぞ安心して当院にいらしてください。
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東京医科歯科大学出身/
博士号 取得ドクター
ITI公認インプラントスペシャリスト
(認定医)
当院長は、インプラント治療の世界的な専門家医とされる『ITI公認インプラントスペシャリスト(認定医)』を持つ歯科医師です。東京医科歯科大学歯学部附属病院にて最先端の治療の研鑽を積み、また、歯科医師の先生方に向けた教育・指導者としての役割を担ってまいりました。難症例を含む様々な相談実績、治療経験が豊富にございます。
当院では、通常では大学病院で行うようなケースにおいても、医学的根拠に基づき安全性・確実性を最大限に高めたインプラント治療を行うことが可能です。
藤井 政樹院長は、歯科医師人生の99%をインプラント治療に捧げてまいりました。それら経験を活かし、患者さん一人ひとりのお悩み解決に役立てるよう親身にお応えしております。
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